ハーミッシュ カーター&メラニー マクエイドが2007年Xterra世界戦制す

マウイ レポート
by Yoko

ニュージーランドのハーミッシュ カーター選手(35)、そしてカナダのメラニー マクエイド選手(33)がサウス マウイで開催された2007 Nissan Xterra World Championshipを制した。

マクエイド選手は、Xterra世界戦では初の3連勝を上げ、Xterraレースに新たな歴史を刻んだ。 一方、カーター選手は、2004年のアテネ オリンピック金メダリスト。Xterra世界戦は初出場であったが、見事なレース展開で初白星を飾った。マクエイド選手の優勝タイムは、3:07:53。後続のダニエール・カブーシュ選手(カナダ)とは8分もの差があった。また、カーター選手のタイムは、2位のオリビエ マルソーとわずか19秒差の2:42:36だった。

Xterra世界戦初出場で初優勝を飾ったカーター選手だが、ゴール後の第一声は、「名実ともにタフなコース。MTBで岩や石ころに散々苦しめられ、やっと終わったかと思うと今度はランで新たなタフなコースが待ち受けていた。これは明らかに人間が消化できる範囲を遥かに超えている。」 百戦錬磨のカーター選手でもマウイのコースは容易でなかったと語っている。

カーター選手はこの日、2位でフィニッシュしたオリビエ マルソー選手(フランス)と終始つばぜり合いを繰り返した。トップ集団でスイムを上がったカーター選手は、MTB前半で早くもトップに立った。後続には、MTBのエリート マイク バイン選手も控えていたが、バイン選手はMTBコース第一難関であるHeart Break Hillの手前でパンクし、トップ集団から後退。MTBトップ集団は、カーター選手が引っ張る形で、マルソー選手、ドミニック ギレン選手(USA)らで形成された。ところが、MTB終盤にかかったころ、カーター選手のMTBがパンクしトップが入れ替わった。カーター選手のスピードが徐々に衰えていき、後続の選手がどんどん追い越していった。「運悪くパンクした。でも、MTBも終盤にかかっていたし、ここでパンクを修理して3分ロスするより、スピードを落として1分ロスした方が賢明と判断し、パンクの修理をしなかった。お陰で下りではコントロールできなくて怖い思いをしたけど、判断は間違っていなかった」とカーター選手。 T2に4番目に戻り、首位のマルソー選手に1分差でランをスタートした。

8キロ以上もトップを走ったマルソー選手。誰もが彼の優勝を信じた。ところが、オリンピック金メダリストの実力を持つカーター選手がランコース一番難関の“マケナ・ビーチ”でマルソー選手に追いついた。「マルソー選手が砂浜の固いところを走っていたので、自分は彼と違うコースを取らないと勝てないと思った。でもこのマケナ・ビーチはどこも走り難く、コース取りに苦労した。」とカーター選手。ゴール1.5k手前でマルソー選手を捕らえ、一気に追い越した。「もし、あの時マルソー選手の足に余力があれば自分は負けていただろう。自分も一杯一杯だったので追い越しても勝敗は最後まで分からなかった。」とカーター選手はレースを振り返った。一方、マルソー選手は、「今日のレースはカーター選手に軍配が上がって当然。彼は非常にタフで賢いレースをした。すばらしい選手だ」と語った。マルソー選手は、2004年にも2位入賞している。

2003、2004年と2年連続優勝をしたエネコ ラノス選手(スペイン)は、ハワイ・コナで行われたアイアンマンとダブルレースをし、見事ハワイアン・エアライン提供のダブル賞を獲得した(アイアンマン 5位、Xterra 5位)。また、昨年優勝のニコラス・ラブレンは8位に終わった。

一方、女子のレース、メラニー マクエイド選手がスイムから好位置つけ、得意のMTBでトップに躍り出てからランでも首位をキープ。貫禄の2連覇、さらにはXTERRA初の三冠王を成し遂げた。「今日は、過去3ヶ月に集中してやってきたことが上手く結果につながった。自分の問いかけに、体がしっかり答えてくれた。」とマクエイド選手。マクエイド選手の幸運とも言える無傷のレースの影で、2人の有力選手が大クラッシュをしてレースから外れた。キャンディー・アングル(2002年優勝)と日本の丸沼大会でもお馴染みのジェイミー・ウイットモア選手(2004年優勝)。優勝候補とも言われた2人の棄権で、マクエイド選手の優勝が益々浮き彫りになった。そんな中で終始冷静にレース運びをしたのが、2位入賞のダニエール・カブーシュ選手(カナダ)。カブーシュ選手は過去トップ10に入る実力はあったが、トップ2の結果は本人も驚く好結果だった。 

また女子のレースでは、日本の齋藤磨実選手がすばらしい成績を残した。齋藤選手はスイムを女子3位で終了。MTBではストロング・バイカーに抜かれはしたものの、しっかり上位をキープ。ランでも踏ん張って8位でフィニッシュした。過去日本から参加したプロ選手でXterra世界戦トップ10に入賞した選手は齋藤選手ただ一人である。昨年2位のシボル・マター選手(ドイツ)は、アイアンマンとXterraのダブルレースで、ハワイアン・エアライン・ダブル賞を受賞した。 

今年は、世界20カ国以上から約580名の選手がXterra世界戦に参戦。また、日本からはXTERRAジャパンのプロデューサーでもある白戸太朗氏ら23名が参戦した。多くの選手がマウイ島特有の大自然の偉大さを身に染みて感じたことだろう。今年初参加の野中 博選手(兵庫県)は、「3回のパンク、アクシデントで他の選手のとの助け合い、コミュニケーション、あきらめない精神力。マウイ完走にはこれらすべてが必要でした。レース結果は5時間もかかってしまいましたが、思いっきり楽しめた良いレースでした。」と感想を述べた。また、今回惜しくも完走を逃した、安江佳美選手(東京)、原田博司選手(鹿児島)は、「来年必ずリベンシします。」と新たな決意を誓った。

マウイ世界戦が終わり2006年のXTERRAが幕を閉じた。今年もXTERRAで多くのすばらしい選手が様々なドラマを残した。サイパンのジャングルで迷い、丸沼で池に落ち、そしてマウイ・ハレアカラでパンクに泣いた。これからもXTERRAは、自然を通じてたくさんのことを教えてくれるでしょう。来年またXTERRAで皆さんにお会いできるのを楽しみにしています。  Aloha! 

RESULTS - Top 10

Pro Men
Place Name Age Country Final Time
         
1   Hamish Carter 35 (NZL) 2:42:36
2 Olivier Marceau 33 (FRA) 2:42:55
3 Seth Wealing 27 (USA) 2:44:05
4 Josiah Middaugh 28 (USA) 2:45:51
5 Eneko Llanos 29 (ESP) 2:46:49
6 Brent McMahon 26 (CAN) 2:46:58
7 Greg Krause 29 (USA) 2:48:47
8 Nicolas Lebrun 33 (FRA) 2:50:51
9 Ryan Ignatz 28 (USA) 2:52:16
10 Nico Pfitznmaier 34 (GER) 2:52:28


Pro Women
Place Name Age Country Final Time
         
1   Melanie McQuaid 33 (CAN) 3:07:53
2 Danelle Kabush 31 (CAN) 3:15:58
3 Sibylle Matter 31 (SWI) 3:19:50
4 Jennifer Smith 33 (NZL) 3:20:08
5 Renata Bucher 28 (SWI) 3:22:14
6 Jenny Tobin 38 (USA) 3:22:42
7 Michelle Lombardi 38 (RSA) 3:23:44
8 Mami Saito 29 (JAN) 3:24:32
9 Shonny Vanlandingham 37 (USA) 3:24:58
10 Cameron Randolph 36 (USA) 3:30:17

RESULTS - 日本代表

72th白戸太朗 (東京)3:23:38 *ダブルレース
75th斉藤磨実 (神奈川) 3:24:32
148th キムテリウ (兵庫) 3:43:29
177th 東野遼一 (大阪) 3:50:19
187th小島靖弘 (東京) 3:52:44
192th片山草太 (神奈川) 3:52:54
218th 宮崎康子 (東京) 4:00:26 *ダブルレース
230th蛭間祐介 (群馬)4:03:06
271th 小泉信宏 (東京) 4:15:11
272th 廣田直文 (埼玉) 4:15:56
288th 杉森徹哉 (岐阜) 4:18:40
294th 片山風人 (神奈川) 4:20:18
312th 西ヶ谷卓 (静岡) 4:24:45
321th 鈴木貴典 (茨城) 4:27:14
343th 島本 誠 (奈良) 4:33:52
363th 佐藤史郎 (茨城) 4:40:33
400th 島崎崇臣 (茨城) 4:54:29
421th 野中 博 (兵庫) 5:07:56
425th シッピー光 (東京) 5:08:37
428th 斉藤太郎 (東京) 5:13:42
435th 桜井正明 (群馬) 5:20:07 




close



権利者の許諾なく営利・非営利を問わず無断で使用することは法律で固く禁じられています。ご質問等は【info@xterrajapan.net】までお願い致します。